松江市の福祉政策に関する質疑応答(平成28年第3回 9月定例会-09月14日)

松江市議会会議録検索-議事録発行センター」より抜粋。

平成28年第3回 9月定例会-09月14日

◆1番(岩本雅之) 続いての質問に入ります。
 もうその前の議会からもずっとお話として進んでおるところではございますけれども、平成29年4月には在宅医療・介護連携支援センター、これが開設されると聞いています。私は前回質問する中において、この在宅医療・介護連携支援センターを開設すると同時に、できればゼロ歳から100歳まで、それがなかなか難しければまずは高齢者のところからでも、全体的にあらゆる福祉の、介護だったら介護の相談に乗る総合窓口も考えてみたらどうかなという話も、ちょっとさせていただいておりました。
 地域包括ケアシステムの構築をするに当たっても、皆さんわかると思いますけれども、例えば介護が必要だという方は、最初にその人自身が、自分が今どういう状態であるかという事柄について、そこだけをまず説明したいんですね。つまり自分自身が要は分けられて軽いほうで、要支援であるとか、それから要介護の重いほうであるとか、そういう判断は次の段階で、それで最終的にこの人にはこういうサービス事業がいいという話になると思うんですけれど、一番最初の取っかかりについては、本当に素直に今の現状について、誰か、誰でもいいからきちんと話を聞いてほしいという段階じゃないかと思うんですよね。
 そこに対して、今の、例えば地域における包括支援センターの職員であるとかいろいろな方々が、今それぞれのところで市のほうでは活躍していらっしゃいますけれども、恐らくそのことに対応していくためには非常に数が足らないのではないかと思っています。ですので、地域の中でしっかりと、医療、福祉、それから公民館、さまざまな地域で活動される方々が一緒になって、この地域包括ケアシステムを構築していくことが非常に重要な視点であると思っております。
 そこで、お伺いしたいと思います。
 松江市の将来、未来に向けた福祉政策、これについての考え方、これはまちづくりにも私は直結すると思っております。この考え方を伺いたいと思います。

◎市長(松浦正敬) 私どもは、これまで福祉計画の表題は福祉でまちづくりをしようと、こういうことでやっております。福祉のまちづくりではなくて、福祉を活用してといいますか、一つの手段としてまちづくりをしていこうという考え方に立っているわけですが、それ以上に、今一番この松江市において問題になっているのは、やはり人口減少、高齢化、こういうことによって中心部も、そしてまた周辺部も非常に寂れてくる、衰退をする心配というのが全体を非常に覆っていると、こういうことでございます。
 したがいまして、そうしたものに対してどういうふうに対応していったらいいのかということが、今の松江市におきます最大の課題だと思っているわけですが、例えば今私たちがやろうとしていることは、そこに住んでいる、地域に住んでいる人たちを元気に、生きがいを持って生き生きと暮らしていただくと。そういったことが、まず一番大事だと思っているわけです。
 したがって、生きがいを持って暮らすにはどうしたらいいかということを考えると、やはり何か、その地域の中での取り組みとかそういうものを、その地域の人たちが見つけていく、あるいは我々もお手伝いをしていくといったことが一番大事になってくるだろうということで、今、例えば島根半島のほうでは四十二浦巡りであるとか、あるいはジオパークの構想が進みつつあると。それから、今回の本会議でも申し上げましたけれども、島根町の加賀のほうでは、皆さん方が地域を勉強して、ここの地域を一つの博物館のような形でいろいろと紹介しPRしていこうという取り組みをされております。これは、まさにその地域の生きがい対策にもつながっていくもので、これはこれで、私どもは一生懸命支援をしていきたいと思っております。
 片方で、それを支える人たちは当然健康で心身ともにやらなければいけませんので、そこの健康づくりについて、これをまず本人自身がそれの予防であるとか、きちっとケアをしなければいけないわけですが、それについて、その地域として全体として、それを支えていくことがやはり必要になってくるだろうと。今の地域包括ケアがまさにそういうことだろうと思っておりますので、それは単に素人の皆さん方が支えるだけではなくて、専門的な、病院であるとか介護の施設であるとか、そういったところの皆さん方と協働して、これはやっていくと。
 結局、目的は福祉ということだけではなくて、そこの地域をいかに活性化させていくかと、こういうことになっていくので、単に福祉をやりましょうというだけでは、みんなの気持ちも、ではやろうという形にはなかなか向かない。それは、そこに住んでいる人たち、あるいはこの地域をよくしていこうという大きな目標があれば、みんなそれに向かって努力をしていくだろうということでございますので、ちょっとまとまりのない話ではございますけれども、そういう目標を掲げて、それぞれの地域の人たち、あるいは病院であるとか専門的な人たちが一緒になって支え合っていくことがこれから大事になってくる、そういったまちづくりをやっていく必要があるだろうと思っております。

◆1番(岩本雅之) 今市長から、しっかりとした答弁をいただきました。ありがとうございます。私も同感でございます。松江市でいろいろなさまざまなことを進めるに当たって、ぜひそういった視点を生かしていただくと大変うれしいなと思っております。以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)


平成28年12月1日発行  まつえ市議会だより第29号(9月定例会)
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