島根原発での重大事故を想定した広域避難計画に関する質疑応答(平成25年第4回 9月定例会-09月11日-3)

 
松江市議会会議録検索-議事録発行センター」より抜粋。

平成25年第4回 9月定例会-09月11日
 
◆1番(岩本雅之) ありがとうございます。地域の方々と一緒になってしっかりと見守りネットワークの強化を進めていくべきだと、そう思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、質問を移ります。島根原発での重大事故を想定した広域避難計画についてということで質問させていただきたいと思います。
 まず初めに、通常の災害についての事柄を、ちょっと基本的なことを聞きたいんですけれども、現在松江市では通常の災害で自宅が倒壊または焼失して帰れない人、または自宅にいると危険な場合などのために、各学校とか公民館などを避難場所に指定していらっしゃいます。また、高齢者、妊婦、障がいのある方のために、福祉避難場所、こちらのほうも指定していらっしゃるということでございますが、その福祉の避難場所はどこにあるのか、そしてなぜその場所に決められたのかをお伺いしたいと思います。

◎防災安全部長(小川真) 私からお答えさせていただきます。
 福祉避難所といたしましては、福祉センターや高齢者福祉施設、障がい者支援施設、保健センター、養護学校などの公共施設を中心に市内で20カ所を指定しておりまして、施設名は市のホームページに掲載しているところでございます。
 福祉避難所の指定要件といたしましては、厚生労働省が作成しております福祉避難所設置・運営に関するガイドラインに記載されております要件としております。具体的には、施設自体の耐震性などの安全性が確保されていること、また施設内におけるバリアフリー化など要援護者の安全性が確保されていること、さらに要援護者の特性を踏まえた避難スペースが確保されているということを考慮し、場所を選定しているところでございます。以上です。

◆1番(岩本雅之) ありがとうございます。まず、こちらの福祉避難場所についても、さっきからずっとお話ししているとおりですけれども、地域それぞれにせっかくいろいろとエリアとかいろんなことを考えながら、地域福祉の拠点もあわせて、そういった社会福祉法人であるとかつくっているわけですから、そこはわかりやすく言うと、高齢者の施設は高齢者のそういう必要な方のための施設ですので、非常に避難場所としてはいいと思うんですね。したがって、ここだけというのではなくて、いろいろと避難場所をふやされてもいいんじゃないかなと私は思っております。これは意見です。
 さて、島根原発での重大事故を想定した広域避難計画につきましては、これはいまだ検討段階にあるんではないかなと思っております。そして、多くの高齢者福祉施設では、仮に朝、職員が出勤する前、例えば橋北のほうの福祉施設があったとして、橋南のほうにその福祉の従事者、職員がいらっしゃって通ってこられると、通ってくる前にそういう事故があったことを考えたときに、ちょっとマンパワーが不足することはやっぱり見えている。その上で有効な避難計画が立てられるのだろうかということで、さまざまな福祉関係者の方が言っていらっしゃいます。もちろん、自衛隊の方であったり、それから大型バスで移動したりということでの避難計画はあると思うんですけれども、そもそもそういった介護が必要な方に対することで言いますと、やっぱり有効な避難計画がちょっと立てられないと考えているという福祉の現場の意見に対する御感想をお聞かせ願えればと思います。
◎防災安全部長(小川真) 社会福祉施設におきましては、昨年10月に島根県が作成いたしました原子力災害に係る避難計画作成ガイドラインに基づきまして、各施設における避難計画を策定していただいているところだと聞いております。
 このガイドラインでは、施設入居者や勤務する職員及び出入りする全ての者を安全に避難させることを目的とし、各施設の実情に応じた避難計画を定めることとされております。
 社会福祉施設の広域避難につきましては、搬送手段の確保や避難支援体制等につきまして、県が主導して検討しているところではございますが、市といたしましては、これまでも国に対し要援護者の避難について適切な支援を行うよう要請してきたところでございまして、今後も現場の意見を踏まえながら要請をしてまいりたいと考えております。

◆1番(岩本雅之) ありがとうございます。個人的な意見といたしましては、子供であったり、高齢者であったり、障がい者の方であったりといった社会的な弱者の方に対する有効な避難計画、こちらは国のほうがまたいろいろと考えていただければということもありますけれども、やっぱりそういう有効な避難計画がしっかりと立てられない限り、またそれが運用できるかどうかわからない限り、原発を再稼働するという議論もできないのではないかなと私はそう思っております。
 ことしの1月26日に行われた初の島根県の広域避難訓練から半年以上経過いたしましたが、松江地域の細部にわたる策定状況、こういったものがもしありましたら説明をお願いしたいと改めてお願いします。

◎防災安全部長(小川真) 市では島根県広域避難計画や避難先自治体との協議を踏まえまして、具体的な避難場所や避難方法を定める松江市広域避難計画の策定作業を現在進めているところでございます。
 現在、避難先自治体と最終的な協議を行っている段階でございまして、その協議が調い次第、できるだけ早い段階で松江市広域避難計画を策定したいと考えているところでございます。


平成25年12月1日発行 まつえ市議会だより第17号(9月定例会・10月臨時会)
201309teirei