フェーズフリーなまちづくりを目指してに関する質疑応答(令和 2年第4回 9月定例会 09月08日)

松江市議会会議録検索システム」より抜粋

令和 2年第4回 9月定例会 09月08日

◆8番(岩本雅之) 皆さんおはようございます。
まずは松江市の皆さん、コロナ禍の中でそれぞれの部局において、本当に全力で御対応いただきまして、心から感謝申し上げます。ありがとうございます。
私はこのコロナ禍において、少しでも一歩先へみんなで考えていくということが必要だと思いまして質問させていただきたいと思います。
まず1点目、フェーズフリーなまちづくりを目指してということでございます。
新型コロナウイルスと共存しながら社会生活をするに当たり、新しい生活様式を基準に考え、行動する時代になりました。そこで、災害時、非常時、平常時、どんな状況下においても、地域社会が持続的に機能して、安心して生活できるように、基盤整備を進めていくことが求められると思っています。そのため、従来の価値観を根底から見直した上で、フェーズフリーな発想を基に、未来へとつながる松江のまちづくり計画を推進していくべきだと私は考えておりますが、御所見を伺います。

◎政策部長(藤原亮彦) コロナウイルス感染症によりまして従来の社会環境、生活環境が大きく変わる転換期と言われている中で、御提案をいただきましたフェーズフリーという概念は新しい視点の一つであろうと考えております。
身の回りにある商品やサービスを日常時は当然ですが、非常時にも役立てることができるという考え方だと承知しております。事例としては、デスクライトが非常時は懐中電灯になるとか、公園のベンチが非常時の炊き出しのかまどになるとか、そういう事例を見させていただいたところでございます。
今後、フェーズフリーの概念を我々もしっかり勉強いたしまして、本市の様々な計画にどのような影響があり、どのように取り入れていけるのかということをしっかり検討して取り組んでまいりたいと考えております。

◆8番(岩本雅之) ありがとうございます。
 次に、今新庁舎の建設の事柄あります。私は、建設費用や建てる場所について丁寧な説明が求められていますが、そもそも市庁舎ということで考えて、何のために、誰のために庁舎機能を整えていくべきか、これを考えていくことが一番大切だと思っております。日常では、こんな存在であってほしい、非常時ではこんな活用を考えている。フェーズフリーな視点で市庁舎に求められている役割を伺いたいと思います。

◎市長(松浦正敬) 今全国的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けまして、いわゆる非常時の危機管理が特に注目されているということでございまして、ただいま部長も申し上げましたように、このフェーズフリーが大変重要なテーマだと考えております。
 そうした中で、市役所の庁舎はどういうものが求められるのかということでございますが、これはいろいろな役割があるわけでございますけれども、1つは平常時におきましては、質の高いサービスを提供するということ、これはもちろんのことでございますけれども、非常時にはやはりこれは災害対策、それの本部としての中心的な機能を果たしていくことが求められていくことになろうと思います。
 そういう意味で、今の庁舎はやはり平常時はいいわけですが、非常時という点でいきますと、昨日も申し上げましたように、やはり耐震の問題であるとか、そういう問題で非常に心配なところがあるわけでございます。その点は、今の段階ではもしもこの本庁舎が使えなくなるということになった場合には、例えば消防本部の庁舎を使うとか、あるいは支所を使うとかという分散して対応していくことで、対応をやっていくことが必要になってくるだろうと思いますけれども、そういうこともありますので、一日も早い新しい庁舎、耐震性を備えた庁舎を造って、フェーズフリーな機能が発揮できるようにやっていく必要があると思っております。
 新しい庁舎は昨日も申し上げましたけれども、例えば複数方向に外部のほうへ出入口を設けるということ、それから来庁者が滞留することのないような動線の確保をしたり、それから広い共用スペースを設けたり、それから自然の換気方式といったものを導入したり等々、コロナ禍等を踏まえまして、新しい生活様式も考慮した設計にいたしておりますので、もちろん結果的にフェーズフリーの考え方にも合致をしたものだということでございますので、私どもは一日も早くこの新しい庁舎を建てていく必要があると思っております。

◆8番(岩本雅之) 丁寧な御回答ありがとうございます。
 私思うんですけれども、フェーズフリーな発想で考えたときに、例えば避難場所、これも避難が必要だと、そのときだけ使うわけではない。常日頃からやっぱりそういう避難場所に市民が慣れ親しんでいる、その上でああこの場所に避難したほうがいいよというようなことをみんなで考えながらやっていくという発想も必要だと思っています。
 また、市庁舎は職員にとっては働きやすい場所であってほしい。そして、市民にとってはまちづくりの拠点、それからユニバーサルデザインであったり、バリアフリーの視点であったり、観光客の方については訪れたい場所になって、そして何かあったときにしっかりと対応できるというような庁舎であってほしいと、私は思っております。どうぞよろしくお願いいたします。


令和2年12月1日発行 まつえ市議会だより第45号(8月臨時会、9月定例会)

http://www1.city.matsue.shimane.jp/gikai/dayori/