福祉とまちづくり・ものづくりに関する質疑応答(平成30年第1回 2月定例会 - 02月27日)

松江市議会会議録検索システム」より抜粋。

平成30年第1回 2月定例会 - 02月27日

◆8番(岩本雅之) 続きまして、福祉とまちづくり、ものづくりについて質問をさせていただきたいと思います。
 現状において、福祉の事柄についていろいろと勉強していくと、驚くべきぐらい、昔は福祉事業サービス、その事柄だけを特化して考えればよかったんですけれども、実際に今度また次の介護保険計画とか高齢者福祉計画、それにつながると言われている、そういった地域福祉計画、その地域福祉計画それぞれのところでいろいろな課題とかが上がってくると。その課題が上がってくる中において、生活上の課題、その生活上の課題が公共交通のことであったり、それから地域にスーパーとかさまざまなものがない、そういう買い物支援の問題、それから実際にさまざまな意味においてそこで生活していくために必要なものはこういうものだと、そういうものが地域福祉計画の中で課題としてばあっと上がってきていると。それが年々年々、いろいろと地域の福祉の関係のところで考えていかなきゃならないという状況。
 それで、平成29年には、前にもお話ししましたけれど、そういう流れを受けて、社会福祉法人においては公益的な取り組み、これが責務ということで、社会福祉法人においては地域の中においてさまざまな公益的な取り組み活動、そういうものを踏まえてやっていくということでございますが、今後、縦割りではなくて横断的にそういった事柄に対応していくという視点の中にどうしても福祉の視点がないといけないと、私はそう思っています。人の生活を豊かにする福祉の視点、これを今後のまちづくり、それからものづくりと書いたのは、これは御承知のように、介護福祉機器並びにさまざまなそういうIT機器といったものの開発が物すごい勢いで、全国で開発競争が進んでいると。それをしっかりとさまざまな福祉事業サービスの中に取り込んでいって、人材が足らないところに対してきちんとそれをフォローする、そういった事柄がそれぞれの共通の、経済社会基盤のそういうところにもまた生かされていくと。
 皆さん御承知のように、有名なところでは、TOTOが開発されたいわゆる温水シャワーのトイレ、こちらなんかももともとは、障がい者の方でなかなか排せつケアができない方、そういうような方に対してつくって、そして全国にばあっと広がっていったものなんですね。そういうことを考えたときに、ぜひ、ものづくりの視点を考えるときに、こういうぐあいに生活の改善が必要なんだなというようなところ、そういうようなものもあわせて考えていってもらうと大変うれしいなと思っております。
 そこで、松江市としてどのように今後生かしていくのか、そういったことを伺いたいと思います。

◎市長(松浦正敬) 福祉によってまちづくりを行っていくという発想は、今の福祉計画、これをつくったときからこういった発想でやっているわけでございます。この表題が、最初から「みんなでやらこい福祉でまちづくり」ということを言っておりまして、とにかく総力で、福祉のまちではなくて、福祉でまちをつくっていこうという発想で今行っているわけでございます。この原点としましては、やはり公民館を中心にしてそれぞれのまちづくりをやっていこうということがあるわけでございまして、中でも地区社協の活動、こういったものを通してまちづくりをやっていこうという考え方でやっているわけでございます。
 しかしそうはいいましても、極めて漠然とした話でございますので、なかなか何をやっていいかということは非常に難しいわけでございますけれども、私は、一つのモデルになるのは、法吉地区の取り組みというのは非常に大きなモデルになるのではないかと思っております。例えば、災害に備えた対応、あるいは災害弱者と言われる人たちに対しての対応とか、こういったことを地域の皆さん方が総がかりでこれをやっていこうという取り組みをやっておられるわけでございます。
 そして、そうした取り組みというのが、今度いろいろなところに波及をしていると。例えば、寺子屋をいち早く始めてみたり、そういうことが出てくるというのも、やはりそうした地域で活動している人材をそれによって育ててきておられると、あるいはその発想がどんどん出てきていると、そういったことが大事ではないかと思っているところでございまして、この活動はひとつ、我々29の公民館があるわけでございますけれども、ぜひとも参考にしてやっていく必要があると思っております。
 それから、今おっしゃいましたようなものづくりという点では、これはやはり私どもも取り入れていく必要があると思っております。例えば、遠く離れたところに親を一人残しているという方々もたくさんいるわけですけれども、そうした場合に、いろいろな今のIT機器が発達をして、例えばポットを押すとお湯が出るわけですけれども、きょうちゃんとポットを押したかどうかということが遠く離れた人のところへ発信といいますか、そういったことができるような装置があるわけでございますけれど、そういったようなこと等々、こういったものも活用しながら、福祉でのまちづくりにぜひこれからも励んでまいりたいと思っております。

◆8番(岩本雅之) 丁寧な答弁ありがとうございました。
 これで質問を終わりたいと思います。(拍手)


平成30年6月1日発行 まつえ市議会だより第35号(2月定例会)